ヤングケアラー対策に大きな一歩  5月18日(火)の活動報告

  • 投稿日:
  • by

5月18日(火)の活動報告は新聞の記事から分かった事について書きます。

350介護をする学生男女
ヤングケアラー問題に進展がありました。
厚労省と文科省が幼いきょうだいをケアする子供の居る家庭に対し、家事や子育てを支援する方針をまとめたとの事。
両省のプロジェクトチームが支援策を報告書に取りまとめ、骨太の方針への繁栄を目指す、との事です。

350報告書のイラスト.jpg

報告書のポイントは以下の4つが書かれていました。
・幼いきょうだいをケアする子供のいる家庭に対し、家事や子育てサービスの支援を検討
・支援団体を通じた悩み相談にオンラインを活用。多機関連携に向け、支援マニュアルを作成
・全国の詳細な状況を把握するため地方自治体による実態調査を促す
・令和4~6年度を社会的認知度向上の集中取り組み期間とし、中高生の認知度5割を目指す

これに対して「元当事者からは期待の声が上がった」という事で関連記事がありました。
支援団体の方の例を2つ紹介します。

350友達を励ましているイラスト(女性).jpg
①の事例は、知的障害を伴う進行性の難病を抱えている妹さんがいる女性です。
母親とともに食事の介助や着替えなどを手伝ってきたご経験があるとの事で、ヤングケアラーの本質的な問題は、家族のケア負担が多すぎること、おっしゃっていました。
ですので、家事の負担軽減策が盛り込まれた事の意義を大きく感じる、との事です。

その一方で、子供たちは純粋に「家族を支えたい」といった純粋な思いで動いていることも少なくないので、「ヤングケアラー」という言葉でひとくくりにするのではなく、各家庭の抱えている背景や子供たちが持っている家族への思いなどもしっかりくみとった上で支援をすすめてほしいと訴えていた。との事です。
まずは正確な現状を知る、という事の大切さを感じます。

350うつ病の女性のイラスト.jpg
②の事例は、精神的に不調だった母親の代わりに、小学生の頃から障害のある弟さんのお世話をしたことがある方です。

国がSNS相談を利用した相談体制を打ち出した事について「今の若い人には身近なツール」という事で評価をされたとの事。
相談を寄せる場がある事で「外の情報と自分が置かれた立場を照らし合わせる事ができれば、支援の幅も広がる」との意見をおっしゃっていました。

ただ、重要なのは支援者との信頼関係で、子供たちの負担を軽減して、視野を広げられるような関わり方が求められる、とおっしゃっていました。

この事についてはまさに自分事で、SNS相談に関わる者として真摯に受け止め、今後の業務に反映させていこうと思います。

450考える人(ふきだし無し).jpg

話をまとめます。
ヤングケアラー問題については当事者の負担軽減という事で、国・自治体や支援団体など社会的資源の有効活用がカギとなります。
そのための連携や、関わる者一人一人の意識が重要になってくるでしょう。
相談業務に関わるものとしての役割は、相談に来る方の背景も理解して安心して話せる場を提供する事にあると考えます。

今まで関わった来た相談業務の中にも兆候はありましたし、これからますます顕在化していくでしょうから、この問題の現状を確認しつつ役割を果たしていこうと思います。

今回の報告は以上となります!!